桜の開花と同時に2018年も春本番がやってきましたね。
春夏シーズンのメーンコレクションの展開がはじまった2月以降、ウィメンズのアパレルショップでは実際にどんなアイテムが動いているのか気になるところです。
そこで、2018年春夏シーズンのトレンドカラーを、世界のコレクション(ミラノ、ニューヨーク、ロンドン)のランウェイ登場率と、実際に店頭で動いているアイテムの情報を調べてみました。
2018 S/S ミラノコレクションの傾向
こちらは2017年の2月に開催されたミラノコレクションのランウェイで登場率の高かったカラーです。ミラノコレクションのランウェイではイタリアらしい鮮やかなカラフルなルックが咲き乱れていました。
顕著な動向としてはミラノのカラートレンドは二極化が進み複雑になっている印象で、一方は春夏らしい軽やかでデリケートなパステル系のカラーパレットが。もう一方はフォーヴィスムの絵画を思い起こさせるような、プライマリーカラーやセカンダリーカラーを中心とした彩度の高いカラーパレットがランウェイを彩っていました。
【ミラノコレクションについて】
ミラノコレクションはイタリアのミラノで毎年9~10月(春夏向け)と2~3月(秋冬向け)に行われる世界的なファッションショー(服飾ブランドの新作発表会)の一つで、日本では「ミラコレ」と略されることもあります。世界をリードするメゾンのショーが行われているミラノコレクションの特徴は、常に斬新なデザインでありながらも、素材や着心地を重視したアダルト志向のファッションの傾向にあり、世界のファッションの流行には大きな影響を及ぼしています。
2018年 春夏 ミラノコレクションのトレンドカラー
ここ数シーズン続いている「ミレニアルピンク」の人気は継続しつつ、春夏シーズンらしいパステルカラーのバリエーションが拡大しています。
「ミレニアルピンク」に代わるネクストトレンドカラーとして注目されているのが、フェミニンで上品な印象の「ラベンダー」です。シルク、コットン、ウール、さまざまな素材とも相性抜群のカラーで、ブラウスやニット、ワンピースなど様々なアイテムに採用されて、店頭でも既に人気のカラーとなっています。同じパープルではパントンの2018年のカラーオブザイヤーに選定された「ウルトラ・ヴァイオレット」などの個性的なカラーも注目されています。
春夏の定番パステルカラーでは、春の空のように爽やかな「スカイブルー」から柔らかな印象の「ペールブルー」や、心も明るくなるようなフレッシュな「レモンイエロー」が、フェミニンなカラーが苦手という方に人気となっているようです。
2018年春夏シーズンでは近年ではあまり採用されていなかったグリーンがトレンドカラーに加わり、鮮やかなセカンダリーカラーの「グリーン」から、清涼感のある「ミントグリーン」、ナイル川の水の色をイメージした灰みの黄緑「ナイルグリーン」などの新鮮なカラーがトレンド感を演出するには必須のカラーとなっています。
前シーズンから引き続きトレンド入りしているのが、エネルギッシュな印象のトマトのように鮮やかな「レッド」や、太陽の光のような鮮やかな「オレンジ」です。どちらのカラーも差し色に取り入れたいアクセントカラーとして注目されています。「レッド」も「オレンジ」もかなり目を引く色なので、相性の良いダークカラーやアースカラーとミックスしてコーデするのが鉄則のようです。
最後に人気継続中のトレンドカラー「ミレニアルピンク」について補足です。
「ミレニアルピンク (Millennial Pink)」とは?
「ミレニアルピンク (Millennial Pink)」とは「ミレニアル世代」(西暦2000年以降に生まれた世代)に支持されている幅広いバリエーションのピンク色の総称です。2016年に「ローズクオーツ」がパントン社のカラーオブザイヤーに選定されたことがきっかけで流行したといわれています。「Instagram」や「Tumbler」などのSNSで #Millennialpink #ミレニアルピンク のハッシュタグ(キーワード)から生まれた呼称のようです。
優しい印象の「ペールピンク」可愛らしい「サーモンピンク」綿あめのような「キャンディピンク」大人っぽい「モーヴピンク」愛らしい「ピーチピンク」フェミニンな「ラベンダーピンク」エレガントな「ローズピンク」色鮮やかな「ホットピンク」まで、あらゆるニュアンスのピンクが「ミレニアルピンク」と呼ばれています。
(この記事の画像に使った2018年春夏トレンドカラーのカラーパレットは、アルコールマーカー「コピック(COPIC)」で作成しています。)
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