今年も北海道に初夏の訪れを告げるライラックの花が咲く季節がやってきました。ライラックは1960年の市民投票で「札幌市の木」に選定された、札幌市民にとって馴染み深い木です。毎年恒例で開催されている「ライラックまつり」は、札幌市民にとって長い冬からようやく開放される初夏の風物詩になっています。
ライラックは寒さに強いので、日本では北海道で最も多く植えられているそうです。北海道では民家の庭先にライラックを見かけるほど身近に親しまれている木ですが、北海道にもともと自生してた木ではなく、1889年に北星学園の創始者「サラ・クララ・スミス氏」によってアメリカから持ち込まれ、その後札幌市内に広まっていったといわれています。
ライラックの花は薫り高く、香料の原料にも使われていますが、香水のイメージを持たれる方には仏名のリラの名の方がなじみ深いかもしれません。北海道では英名のライラックの名が定着していますが、和名では「紫丁香花(むらさきはしどい)」といいます。
紫色のライラックの花言葉は「恋の芽生え」「初恋」、白いライラックの花言葉は「若者の純潔」。ライラックの花びらは通常4枚ですが、5枚になっている花を見つけて黙って飲み込むと、愛する人と永遠に一緒に過ごすことができるという言い伝えがあるそうです。