今日から3月。3月といえば冬物から春物へと衣替えの時期ですね。
店頭では本格的にはじまる春夏シーズンに向けて、消費者の購買欲をくすぐる豊富なカラーバリエーションの商品が展開されています。
シーズンはじめは衣料品の購入が優先される傾向にありますが、次第にジュエリーやアクセサリーなどの装身具をはじめファッション雑貨の動きが活発になってきます。
流行するアクセサリーのデザインはファッションのトレンドと連動しているので、ファッショントレンドをチェックされる方も多いことと思います。
実際にジュエリー業界もファッショントレンドの傾向を反映した新製品を発売しています。
そこで、2018年春夏のファッションのトレンドカラーをおさらいしたいと思います。
2018年の色は「ビジョナリー・ミント」と「ウルトラ・バイオレット」
2018年を表すトレンドカラー/流行色として爽やかなミントグリーンの「ビジョナリー・ミント(Visionary Mint)」と、神秘的なスミレ色の「ウルトラ・バイオレット(Ultra Violet)」が選出されました。
日本流行色協会の2018年「今年の色」は「ビジョナリー・ミント」
日本流行色協会(Japan Fashion Color Association 以下JAFCA)が2018年「今年の色」に選出した色が「ビジョナリー・ミント(Visionary Mint)」です。
JAFCAは1953年の創立以来、日本の産業界に向けて流行色を研究し発信を行っている公益法人で、2015年より毎年11月16日に「今年の色・来年の色」を発表しています。
「Visionary (ビジョナリ)」には「想像力のある」「将来を見通した」などの意味があります。
混迷を極める時代に新しいビジョンで風穴を開けて、明るく軽やかに進んで行く、新しい展望を期待される社会に相応しい希望のある色として選定されました。
JAFCAは単に流行というだけではなく、象徴する色として時代のムードを反映した色を選出しているそうです。
パントン「カラーオブザイヤー2018」は「ウルトラ・バイオレット」
米・パントン社が2018年の色を決める「カラー・オブ・ザ・イヤー」に選出した色が「ウルトラ・バイオレット(Ultra Violet)」でした。
企業のグローバル化によって世界共通のカラースタンダード・システムの地位を確立しているパントン社。
パントン社は50年以上にもわたり、アパレル業界にはもちろんのこと、広告、印刷物、工業製品、製品パッケージ、インテリア、食品などのさまざまな分野のデザイン業界に向けて、色見本帳やカラーマッチングシステムを提供しています。
そんなパントン社が手掛けるマーケティング戦略のイベントが「カラー・オブ・ザ・イヤー」です。
世界のあらゆる分野のデザインのトレンドに大きな影響を与えている「カラー・オブ・ザ・イヤー」で選ばれた「ウルトラ・バイオレット」は流行間違いなしの大注目カラーですね。
「ウルトラ・バイオレット」は日本でいうスミレ色という印象で、独創的で神秘的なインスピレーションを与える、魅力的で好奇心をかきたてるカラーです。
そんな「ウルトラ・バイオレット」のブルーを基調にした深みのあるパープルには、独自の考えで今までにない、新しい独創的な世界を創造して欲しいという願いも込められているそうです。
「ウルトラ・バイオレット」は北海道の「頭大仏殿(Hill of the Buddha)」のラベンダー畑の丘からインスパイアされた色!?
「ウルトラ・バイオレット」には、なんと北海道札幌市にある「頭大仏殿(Hill of the Buddha)」のラベンダー畑の丘が関係しているそうなんです。
「カラー・オブ・ザ・イヤー」の候補となるカラーを選考する「パントン・カラー・オブ・インステェイテュート」のスタッフが、世界的建築家・安藤忠雄氏が手掛けた北海道札幌市の「頭大仏殿」という、15万株のラベンダーが咲き誇る丘にいだかれた石像大仏、の風景にインスパイアされたとの情報も。
ラベンダー色というと薄紫色を意味していますが、ラベンダーにも様々な品種がありまして、ラベンダーの花色は、薄紫色のほか濃い青紫色や、ピンク色、白など、いろいろなバリエーションがあります。
「頭大仏殿」のラベンダー畑に作付されているラベンダーの品種については不明でしたが、北海道で観賞用として人気が高く作付面積を増やしているラベンダーの品種「濃紫(のうし/こいむらさき)」は、その名のとおり濃い紫色で青みの強い品種なので、「ウルトラ・バイオレット」のインスピレーションの源になったラベンダーは「濃紫」だったのでは?と想像しています。
どちらにしても、北海道産のラベンダーオイルも扱う弊社としては、北海道のラベンダーが世界のトレンドカラーに影響を与えたこと、大変嬉誇らしく嬉しく感じています。
インスタ映え・SNS映えがトレンドを左右する昨今の時代、食品業界もトレンドカラーに大注目!
トレンドカラーに注目しているのはデザイン業界だけではありません。インスタ映え・SNS映えがトレンドを左右する昨今の時代、食品業界もトレンドカラーに注目しています。
「ウルトラ・バイオレット」から連想するのはスーパーフードとして人気の「アサイー」をはじめ、定番の「茄子」「紫キャベツ」「紫たまねぎ」のほか、沖縄土産の定番「紅いもタルト」でお馴染みの「紅いも」などなど。
ネクストトレンドを狙う食材には、タイ発の紫色のお米「ライスベリー」、北海道発の紫色のジャガイモ「シャドークイーン」、こちらも北海道発のミラクルフルーツ「アロニア」など聞きなれない食材が。
紫色の食材は抗酸化作用に優れアンチエイジングがあるとも言われ、美容・健康の業界で注目されてきましたが、2018年は色鮮やかで洗練された印象を与える紫色の食材に大注目です。
最後になりましたが、この記事のトップに使った2018春夏トレンドカラーの色見本は、2018S/Sのランウェイで登場率の高かったカラーをアルコールマーカー「コピック(COPIC)」で再現したものです。
カラーバリエーションの豊富なコピックマーカーは全358色もあるので、実は目的の色を探す作業もとても大変でした。。
弊社ではコピックマーカーは取り扱っておりませんが、デザイン(インダストリアルデザイン,建築,ファッション)用として生まれ、イラストやクラフトなど幅広い分野で利用されていまして、発色が良く使いやすいマーカーだと思います。
ネットで情報が集められる時代ですので、トレンドカラーはチェック済みの方も多いことと思いますが、商品・作品づくりにお役立ていただけますと幸いです。